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カテゴリ:ブランク( 218 )

ブランクの製造プロセス(その2)

ビルディング作業に追われる毎日で随分とブログ更新から遠ざかってしまいましたが、製造プロセスその2です。

マンドレル(芯)にカットしたカーボンシートを仮付けする「タッキング」が終わったら次はローリング。それがこの図です。作業しているのはなんちゃってインターンの僕なんですが、これがノースフォークコンポジットが誇るローリングマシン(因みに似てるかも知れませんが、隣にいる女性は妹ではありません)。

a0183304_17101997.jpg


このローリングマシン自体、ゲイリーがゼロからデザインしたもので、言って見ればゲイリーの40年間の積み重ねが詰まったもの。このように全て油圧で制御されていてテーブルのリフトアップからロールまで全てボタン操作。

a0183304_169897.jpg


因みにフツーのローリングマシンがこれ。

a0183304_16103113.jpg


こちらはゴルフクラブのシャフトとか、オールのシャフトとか、そんな感じのあんまりテーパーが付いてないものを作る際に利用していたらしい・・・

っていうか、思いっきり埃かぶっちゃってますけど。

もう全然違うでしょ。
ホント工作機械レベルで見ても圧倒的な差です。

で、ローリングが終わったら次は旋盤でセロファンを巻き付けていくんですが・・・

a0183304_16142315.jpg


「何でセロファンを巻きつけるの?」と言うと、加圧するためなんですが、いきなり「加圧」って言われてもチンプンカンプンだと思うので、順を追って説明すると・・・

カーボンは加熱により膨張します。一方のセロファンは加熱により収縮します。この熱に対して全く異なる特性を利用して、膨張しようとするカーボンを、収縮するセロファンでさながら抑え込み、圧を生み出して、その圧を利用して、炭素繊維と樹脂を結合させる訳です。良く言われる「焼き」は、言葉こそ「焼き」だったり、英語で言えば"bake(ベイク)"なんですが、目的はあくまでもこの圧を生み出すためなんですね。

因みに、性質異なる複数の物質の「結合」を英語ではコンポジットと言います。そうつまり、ノースフォークコンポジットのコアとなるテクノロジーは、炭素繊維と樹脂の結合技術にこそある、という訳です。

とかく40トンカーボンだとか、ナノレジンだとか、目新しい素材にばかり目が向きがちですけど(それはそれでわかりますけど)、実は、それと同じくらいセロファンも大事な仕事をしているんです。なぜなら、詰まるところセロファンが炭素繊維と樹脂を圧して、両者を結合させている訳ですから・・・

ということで、そんな大切なセロファンをノースフォークコンポジットでは、カーボンの素材や樹脂の種類、ブランクのテーパーなど(急なテーパーと緩いテーパーではセロファンの巻き方も変えています)に応じて、収縮率の異なるセロファンを使い分け、かつ、巻きのピッチを変えたりしているんです。

a0183304_16265567.jpg


まさに良質なカーボンロッド作りの影の立役者、と言えるかもしれません。

ということで、またまた長くなってきましたので、続きはその3で。
by bluepeaks | 2015-10-17 17:28 | ブランク

ブランクの製造プロセス(その1)

Facebookにはポツポツとアップしていたので、ご存知の方も多数いらっしゃるかと思いますが、先週は、ワシントン州ウッドランドにあるノースフォークコンポジットの工場に行ってました。創業以降、少なくとも年に1回は工場に行ってるので、合計するとカレコレ7回か、8回くらい・・・。今やほとんど全てのスタッフと顔見知り状態です。

で、今回は、皆さんにご利用頂いているノースフォークコンポジットのブランクが日々、如何にして作られているのか、その様子を写真に収めてきましたので、解説を加えながら、順に紹介していきたいと思います。

ということで、第一回目はカッティングからタッキングまで。

ブランクは、ブランク毎に、長さとパワー、そして、アクションが決まっていますが、これらの要素を決めているのがデザインパターン。それがどんなものかと言うと、ズバリ、コレ。この原案を書いているのがゲイリーなんですね。

a0183304_12501799.jpg


簡単に言うと「裁断寸法」ってことです。で、この裁断寸法に従って、カットされたプリプレグと呼ばれるカーボンシートがコレ。

a0183304_12535291.jpg


勿論、この写真に写っているカットされたプリプレグは1種類のブランクのためのものじゃなくて、いろんな種類のブランク用のものが束となって積み重ねられている訳です。なので、指示書毎にカットされたプリプレグが挟み込まれていると思います。

で、次に、こうしてカットされたプリプレグを再びデザインシートに沿って接着し、

a0183304_13253252.jpg


それをさらにマンドレルに接着していく・・・という流れになります。

a0183304_1259976.jpg


この接着を「タッキング」と呼んでいます。タッキングのスペルは"tacking"で、意味は「仮縫い」ってことです。そうまさに、仮縫いです。

ということで、第一回目はカッティングからタッキングまで。
by bluepeaks | 2015-10-06 13:45 | ブランク

MOD

たまーにMODって何ですか?と聞かれることがあるので、解説させて頂きますと、MODはMODERATE(モデレイト)の略で、「モッド」なんて呼びます。

で、MODERATE(モデレイト)って何のこと?っていうと、「適度な」とか、「フツーな」とか、「穏やかな」っていう意味です。なので、MOD-FASTとくれば、「穏やかなファースト」、もしくは、英語的にはアウトだけど「マイルドなファースト」ってこと。つまり、日本で言う「レギュラーファースト」のことです。

と、脈略なし、写真なしの思いつき小ネタエントリーでした。
by bluepeaks | 2015-09-26 14:14 | ブランク

ブランクの断面

素の状態のブランクに触ってことがある人はまぁまぁいるとしても、その断面をじっくり見たことがある人となると、ほーんと一握りなんじゃないでしょうか。

で、上手く写真が撮れたので、アップしたんですが。これがブランクの断面です。

a0183304_11541518.jpg


そう、この写真でも見て取れるように、実はブランクって真円状ではないんですね(細かいこと言えば、この世に真円なんてものは何処にもない訳ですが、まぁ日常的な表現の範囲内ってことで)。この通り、ビミョーな楕円状になっているんですね。

で、何でこうなるか?というと、カーボンシートの巻き始めと巻き終わりの位置が作り出すんです。実は、この偏りこそが「スパイン(spine)」の正体だったりする訳です。

なので、スパインってブランクに対して、決して真っ直ぐ入っている訳じゃありません。そんなに都合よく出来てないんですね。じゃ、どうなっているかって言うと、ビミョーに捻れている訳です。どうしてそうなってしまうかというと、テーパーの付いた芯に、紙状のシートを巻きつけて作るからですね。試しに手元の紙でメガホンみたいな形を作ってみて下さい。巻き始めと巻き終わりの位置ってフツーにズレるし、巻き終わりの位置だって真っ直ぐにはならない。

因みに写真は偏りがより明確に出る低弾性カーボンの断面です。
by bluepeaks | 2015-08-19 12:24 | ブランク

MAG BASS DHシステム

随分と長い間お待ち頂いておりましたMAG BASS DHシステム(デタッチャブルハンドル:いわゆるグリップ着脱式ってヤツです)の販売を、本日よりNFC Web Shopで始めました。

a0183304_11114051.jpg


パワーは7番、8番、9番の3種類です。その名の通りマグバステーパーのブランクです。開発コンセプトは、強めの遠征用ロッド・・・なんですが、これだけじゃなくて、日本固有の事情・・・と言いますか、車や住まいの事情により、何よりもコンパクトさを求めるお客様の声に応えたもの。用途は、ヘビーウェイトのスピナーベイトとか、スイミング、フットボール、そして、フリップングジグ、テキサス、フラッタースプーンなど。

そんなこんな関連して、しばしばご質問を頂くのが、「ジャイアントベイトに使えますか?」ってことなんですが、残念ながら想定外になります。ジョイクロ178であればもちろんスイートスポット内ですが、さすがに4ozを超えてくるジャイアントベイトとなると、やはりSWBシリーズをお薦めします。

スペック等、詳細に関しては、http://northforkcomposites.jp/blanks/listを参照下さい。
by bluepeaks | 2015-08-06 11:15 | ブランク

ハイブリッド?ブレンド?

今年のTHE KEEP CAST会場でお客様に尋ねられた問いに「HMとIMのハイブリッドブランクってあるんですか?」というものがありました。答えはNOです。そんなブランクはありません。でも、もしそんなHMとIMをブレンドしたブランクがあれば、一発で見極めることが出来るはずです。

その前に、そもそもカーボンブランクにおける素材のブレンドってどういうことでしょうか?

ブランクの場合、「ブレンド」と一言で言っても、塗料や薬品のように混ぜ合わせる・・・なんてことが出来ません。何故ならブランクは、紙状のカーボンシート(専門用語で言うところの「プリプレグ」)から作られているからです。「百聞は一見にしかず」、下の写真を見て下さい。

a0183304_1034150.jpg


これがいわゆるカーボンシートと呼ばれているものです。そう、その名の通り紙状のシートです。こんな紙状のシート2枚を1枚の紙にすることって出来ますか?フツー出来ませんよね。だって紙ですから。そう、ブランクメーカーだって出来ません。じゃあ、どうやって複数の異なるシートをブレンドしているか、というと、セクション毎に素材を使い分けるのです。下の図を見て下さい。

a0183304_10345572.jpg


アングラーが望むパワーとアクションを作り出すために、ブランクというものは、だいたい上の図のように、複数のカーボンシートから構成されています。これら複数のカーボンシートを1本のマンドレルと呼ばれる鉄製の芯に巻き付けていくのですが、異なる素材をブレンドする時は、これら複数あるセクションのうち、どれか一つにその素材を使うことになります。これがブランクにおける素材のブレンドということです。まぁ大概は、バットセクションの補強に使われるので、上の例で言うとCの部位にAとBとは違う素材を使ったりするものです。

理論的には、同じセクションを違う素材で二重巻きにすることも考えられますが(例えばCの二重巻き)、この方法は現実的とは言えません。何故ならそのセクションを不用意に重たくするだけで、もし本当にそのセクションを強化したいのであれば、より硬い素材をより多く巻けば良いからです。なので、選択という意味ではあり得ますが、コストも高くなるし、製造プロセスもより複雑になるので、現実的ではない訳です。

ここまでの説明で異なる素材をブレンドする方法については、理解頂けたと思います。

ではここからはHMとIMのブレンドについて、説明したいと思います。

まず、これがIMにメインに使われているマテリアルになります(もう古いのでレジンが劣化して使えませんけどね)。

a0183304_11173097.jpg


そして、これがHMです。

a0183304_11183417.jpg


写真でも十分わかる通り、両者はその構造からして全く異なるものです。一目でわかる違いは、HMの表面には、写真のように不織布のような薄—い膜状のカーボンの繊維が乗っている点です。IMにはこうした繊維がありません。この薄い膜が乗っているからこそ、HMのブランクの表面には、独特とも言えるマダラ模様が現れるんです。つまりです、もし仮にHMとIMのハイブリッドブランクがあるのであれば、きっとそのブランクの表面の一部には、HMにのみ現れているあの独特のマダラ模様が出ているはずで、ローカーボンフィニッシュであれば、それが視認出来るはず。だから、HMとIMのハイブリッドブランクがあれば、一発で見極めることが出来るはず・・・なんです。

と、申し上げた次第なのでした。

久々のブランクネタでした。
そろそろ釣りネタにしたいなぁ・・・
by bluepeaks | 2015-03-20 10:37 | ブランク

ブランク入荷しました

長く欠品しておりましたMB661-1(HM)と、品薄状態にあったMB662-1(HM)が入荷しました。FWシリーズは、追って今月中に入荷する予定です。長きに渡り、お待ち頂きました皆様、ありがとうございました。
by bluepeaks | 2014-12-12 09:55 | ブランク

フレックスプロファイルを追加しました

マグバスDHを始めとする以下のブランクのフレックスプロファイルをプライスリストにアップロードしました。

MB797-DH(IM)
MB798-DH(IM)
MB799-DH(IM)
FW602-1(IM)

これに合わせ、以下ブランクのフレックスプロファイルを手元に角度を付けたアップアングルへと更新しました。

MB805-1(HM)
MB806-1(HM)
MB807-1(HM)
MB808-1(HM)
MB809-1(HM)

MB805-1(IM)
MB806-1(IM)
MB807-1(IM)
MB808-1(IM)
MB809-1(IM)

a0183304_15144815.jpg

by bluepeaks | 2014-12-06 15:14 | ブランク

Feel NFCの利用実績

あーしたい、こーしたいの具体的なイメージがあるにも関わらず、事前に商品を手にとって評価することすら出来ないなんて・・・という1ロッドビルダー的な視点から恐る恐る始めたFeel NFCもお陰様で丸5年が経ちました。

事業者的に見れば、オペレーションが煩雑になるし、チェックとか面倒だし、諸々リスクもあるし・・・なんですが、ビルダーの皆様からは一定の評価を頂けているようで、5年も続けることが出来ている訳です。この場をかりてお礼申し上げます。ありがとうございます。

で、今日までの利用実績を改めてまとめてみたらこんな感じでした。見ての通り、爆発的に増えることもなければ、極端に減ることもない、安定して利用して頂いている、と評価出来るかと思います。まぁ、対象となるユーザさんがロッドビルダーなので、ある意味、想定通りの結果かと。

a0183304_1034514.png


もちろん、いいことばかりじゃなくて、運送中に折れた・・・とか、指定日に届かなかった・・・とか、いろいろとご迷惑もおかけしてきたのですが、今では同じような評価サービスを展開されている同業者さん(というか、パートナーさんでもあったりします)も出てきたりして、心強く感じたりもする訳です。

そんなこんなご期待に応え続けていきたく、これからも皆様のご利用をお待ちしています!
by bluepeaks | 2014-12-03 10:16 | ブランク

近日入荷のご案内

長い間、欠品しておりました以下のブランクですが、来週、工場出荷となる予定です。長きに渡り、お待ち頂いておりました皆様、誠にありがとうございます!

FW501-(HM)
FW662-1(HM)
FW701-1(HM)
MB661-1(HM)

さらに、先日、この場で紹介したグリップ脱着式ブランク「マグバスDHシステム」も同じ便で入荷する予定です。

MB797-DH(IM)
MB798-DH(IM)
MB799-DH(IM)

ただし、マグバスDHについては、まだデカールが完成しておりませんので、デカールの完成後、出荷させて頂くことになります。初回入荷分は、数に限りがありますので、お急ぎの方は、info@bluepeaks.co.jpまでお知らせ下さい。ご予約を受け付けさせて頂きます。
by bluepeaks | 2014-11-29 14:34 | ブランク